2021年5月の読書感想『沼地のある森を抜けて』
文章がっつりな本を久しぶりに読んだ。
小説なのでよく分かんないーって思いながら読み進める感じは無くて速度の遅いテレビとかラジオ的な感じで読書。
最近始めたぬか漬けと、小説に登場するぬか床がリンクして、さらにぬか床から卵が出現したりするあたりがどうしても気になって気づいたら毎日ちょこちょこ読んでた。
お話が2部構成になっていて一つは現実世界に近いお話でもう一つはファンタジーのような世界。
個人的には村上春樹さんの『世界の終わりとハードボイルドワンダーランド』を思い出した。
随分前すぎてハードボイルドワンダーランドの2部構成の詳細が思い出せないけど、今回の『沼地のある森を抜けて』も第一印象がとっても似てた。
2部目の印象がザ・ファンタジー的なとこ。
読み進めていくと関連性のある筋のお話なんだけど。
自分の言葉で一言にすると、個体での生命と全体としての生命の流れの違いを現わそうとした本。
そんな感じ。
だから個人的に共感に近いような個体としての生命の感覚と、そんな感じもあるのかもねって新鮮にとらえる全体としての生命を感じた。
言葉では言い表しにくい感覚のようなものが本の文脈に現れているのを感じる気がすると読んでよかったなーってしみじみする。
人に勧められた本、素直に読んだの初めてかも。